火起こし
今年のお正月は、第二の故郷 静岡県南伊豆で過ごしました。
いつもは春から秋にかけて、水着でサーフィンができる時期にお邪魔することの多い南伊豆〜下田の旅ですが、
今回は南伊豆の古民家で暮らす“ママ”のお家に泊まらせていただき、古民家の冬の寒さを楽しみました。
陽の出ている時間の南伊豆は東京に比べると暖かく感じるのですが、
陽がかげるとちゃんと寒い。
夕方からは小2の息子に薪ストーブの仕事を任せました。
火おこし経験の無い私はアシスト出来ず、夫がサポーターになり、息子が木を焚べてガスバーナーで点火し、紙や燃えやすいものを様子を見ながらストーブに入れていく。細い薪を数本火の真ん中に差し込んでいく。一度にたくさんの薪をくべると酸欠状態になって火が消えてしまうので要注意。
焦らず丁寧に。細い薪にしっかりと火が付いたら、徐々に土台の太い薪に火が移っていくのを見守る。
竹の筒で息を吹き込み火を育て、定着させる。
火が定着している間は暖かい薪ストーブは、やかんでお湯を沸かせたり鍋料理を保温したりと超マルチに働いてくれる。
でも火が消えたら大変。一気に全タスクガ停止するので 火の番こそ重要な仕事。
大人はお茶を飲んだりおしゃべりをしていてもしっかり火の番をしてくれた息子のお陰で、
古民家の寒ーい土間でもみんなで暖かく穏やかで居心地のいい時間を過ごせました。
火っていい。
日中は外の空気を感じて過ごすことが好きでも、家が、室内でゆっくりくつろぐことが大好きな私はキャンプとは無縁だったのですが、いよいよ興味が湧いてきました。
思いっきり火起こししてその火を使って野外で料理もしてみたい。
夢がWAKUWAKUでございます。
そして何より、火起こしから学ぶものは大きい。
火は熱いし、木は硬いし、薪を切る刃物はどんなものでも危ないから、正しく使わなければいけない。当たり前に知っていたことでも、目の当たりにすると再発見が止まらない。
自分で火おこしをすると、薪や木は簡単に割れないことも、刃物は要注意が必要だということも、火の扱いは難しく、火起こしは容易では無いことも、よく観察しないとすぐに火が消えてしまうことも、燃えすぎて火が大きくなり飛び火などの危険度が増すことも、
経験すると自分で知る事ができる。
危ないからやらなくていい、じゃなくて
ちゃんと恐怖を実感しつつ経験すれば、素晴らしい知識になるんだと改めて思った。
センサーやタイマーで自動的に「火の番」を放棄するのではなくて
火加減をみて火を育てて、火を使う、火を眺め、火に癒されることの大事さを知った2023年の始まりでした。
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